Innovation for Ecology  自由空間エスティマハイブリッド   << ESTIMA HYBRID Avenue >>

スピード計&タコメータの「SPORTS V.S.D.」取り付け

DIYに関しては全て自己責任の範囲でお願いします。
ディーラに迷惑を掛ける質問、行為はご遠慮ください。


エスティマ・ハイブリッドは夜明けをイメージしたメータパネルにはスピードメータしかないシンプルさで、 エンジン回転がどのようになっているか分かりません。

エスハイは、モーター走行を限りなくすれば燃費が上がると考えてしまいますが、バッテリー残量が少なくなると、 猛烈な勢いでエンジンが回り、信号待ちでもエンジン停止しなくなり、結果的に燃費に影響が出ます。

そこで、エンジン回転数を読みながらマルチディスプレーで燃費表示を確認し、アクセルワークを制御すれば、 もっと効率良く燃費向上ができると考えました。
今回付けたのはVSD(Virtual Super Display)と呼ばれる表示方式の
「SPORTS V.S.D.」という製品で、スピードなどの様々な車の情報を、 フロントガラスに虚像で映し出すことにより、従来メータよりも早く、確実に確認できるシステムです。

この作業の結果、ハイブリッド管理への影響を心配する方は、絶対に工事しないでください。 (この件に関する問い合わせに答えられません)

また、工事中には危険が伴い、走行中に故障なども考えられますので、全て自己責任で作業してください。



難易度 ★★☆☆☆
作業時間 1時間



使用したユニットは日本精機株式会社(Defi)の「SPORTS-V.S.D」という物です。

機能として、
1.切換えで、以下のモードを表示
(デジタル/アナログバー)。
 ●スピード/タコモード
 ●ゼロヨン (0-400m) モード
 ●時計モード
 ●経過時間(アワーメーター)モード
 ●加算トリップモード
 ●減算トリップモード
2.スピードリミッターカット機能。
3.ライトスイッチ連動の減光機能。
4.スピードワーニングLED(黄)機能、タコワーニング(赤)機能。 
5.ゼロヨン ベスト3のタイムデータをオートメモリー。




セット内容は
1.表示ユニット(コード:1.5m付き)
2.回路ユニット
3.付属品(粘着テープ:1、エレクトロタップ:4、クランプ3、ギボシ:オスメス2対)
4.コンパナフィルム
5.取説、保証書
6.ECU関係のパルス取り出し方法


「SPORTS V.S.D.」の配線概要(メーカのHPから転載)


パルスを取り出すECUの様子

助手席前にあるグローブボックス裏側にECU(エンジン制御用CPU)があります。

これには4つのコネクタが刺さっていて、凄い量のケーブルが繋がっています。
この中から、
■+B(常時12V線)
■IGN(キーONで12Vがかかる線)
■GND(アース)
■TA〔イグニッションパルス(エンジン回転)〕
■SPIN〔スピードパルス(スピード用)〕
を探し接続します。
なお、ILMはワイドマルチAVステーションから得ます。


グローブボックスを外しECUを見る


グローブボックスを手前に開き、左右の「止め」のどちらか一方を内側に押し、 ボックスを捻るようにして外します。
(真中の写真は左側の「止め」部分)


ECUからは下図左のように信号を取り出しますが、図のコネクタは左がECUの下側です。
また、ILM(スモール連動)はワイドマルチAVステーションの裏側にあるコネクタより、ILLという端子から得ます。
 


ECUのコネクタから各信号を得る


該当する線にエレクトロタップを介して信号を取り出しますが、 コネクタをECUから抜いて行うと作業し易い。
但し、くれぐれも線を間違わないこと。
このとき、スピードリミッターカット機能は使わない(エスハイで使ってどうする!)ので、灰色の線を絶縁処理(テーピング)し、 ギボシ付き緑色の線をECUのスピードパルス(SP)に接続します。

私はカラー9Pの平編線(両端は熱収縮チューブを巻いている)を使い、回路ユニットの線と同じ色で取り出しています。
こうするとギボシ接続が間違わないし、後で配線を辿って確認が容易です。

結線を1本処理する毎に、エレクトロタップで分岐した線がきちんと繋がっているか、元線と分岐線をテスタであたって導通を確認します。
(この作業を省略し、スイッチを入れて動かない場合、後で1本1本確認するのは大変なことですよ!)


回路ユニットの取り付け

回路ユニットは常時使うもので無いため、インパネ下の小物入れに両面テープで止めました。
スイッチ類に照明が無く夜間は見難いですが、運転しながら操作する必要も無いので良しとしましょう。 信号ケーブルはインパネの中を通して見栄えを良くします。
 


表示ユニットの取り付け
 

 

表示ユニットはダッシュボードの上に置き、表示がフロントガラスに写りこむようにします。

右上の写真はメータの傍に置いた例で、表示はフロントガラス中央になるため、常に視界に表示が入っています。
この場所で目障りなら、ダッシュボードの奥(下の写真)に置くと表示が目線の下になりスッキリします。
一度で決めずに何度かトライして、好みの場所に取り付けると良いでしょう。




実際に使ってみて

表示を視界からやや下の位置にすると運転に差し障り無く快適です。
夜間はスモール点灯で輝度が下がりますが、好みの輝度設定ができないので辛い場面があります。

エスハイには不要な機能が多くあり、使わない機能に対する配線をしなくても良いですが、今回は全て配線しています(後で質問されるのが大変なので)。

スピードはデジタル表示で数値直読、タコ(エンジン回転)はバーグラフで一目盛りが200回転。
予めワーニング回転数をセットしておけば、その回転数以上で赤いLEDが点灯するので、意識してエンジン回転を制御できます。

エスハイはエンジン回転数の微妙なコントロールで燃費に影響するので、本来は回転数直読が望ましいですが、バーグラフは回転数が「直感的」に把握できるメリットは大きく、 バーグラフはエンジン回転が止まると表示も瞬時に消えます。
(デジタルタコメータは回転数が0になるまで刻み込むため表示が遅い)

燃費を極限まで追求するマニアにはデジタル表示式を、エンジン回転の有無や回転を大雑把に掴むならアナログ表示式に分けられるでしょう。


左写真の表示が滲んでいるように見えるのはデジカメの問題です。
また、この時はフロントガラスに「コンバイナフィルム」を貼っていなかったので表示が2重になっています。

これを付けてから、エスハイ自体のメータはほとんど見なくなりました。



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