ハッチバックアンテナの取り付け方

無線などを楽しむためのアンテナ設置について考えてみましょう。


難易度 ★★☆☆☆
作業時間 1時間
費用 2〜8,000円




アマチュア無線やパーソナル無線などを楽しむためには、アンテナが不可欠です。
このアンテナの設置次第で、電波の飛びや受信感度が極端に変化してしまいます。
アンテナは、パトカーのようにルーフ中央に立てるのが最良ですが、エスティマでは車高が高いため無理があります。

そこで、手っ取り早く付き、かつ、効率もそこそこ得られる場所であるハッチバック(リア・ドア)アンテナを例にして、 その取り付け方について考えましょう。



 
ハッチバック用のアンテナベースを、ドアのサイドに付ける為には、 下のように、縦軸と横軸を各々90°回転させなければなりません。



アンテナベースに付けるアンテナですが、使用する無線機や周波数によって決めます。
感度を良くするために長いアンテナを付けると、ビル駐車場の天井や街路樹に干渉するし、最悪の場合はドアにも負担がかかります。
最近では短くても高感度のアンテナがありますので、ショップ店員と良く相談してください。

次に、アンテナベースから無線機までのケーブルですが、アンテナベースとセットで販売されているものを購入すれば間違いないでしょう。
ただし、コネクタにはM型とN型の2種類があり、アンテナと無線機のコネクタとの形状に合ったものを購入しなければなりません。
形状が合わないと接続は不可能です。

最近ではカーショップでもアンテナベースを扱っていますが、このあたりの知識はアマチュア無線ショップに負けますので、 できるだけアマチュア無線ショップで購入してください。
なお、技術レベルは高くなりますが、アンテナから無線機までの整合性をきちんと合わせるために、無線機のコネクタをMからN型に取り換えても、全てN型に統一することをお勧めします。



ハッチバックにアンテナを付けるには、しっかりとしたアンテナベースが必要です。
特に長いものや、重いアンテナはこれが重要になります。
アンテナベースを取りつける場所は、ドア上部の場所が車体による電波干渉が少ないので良いのですが、 けっこう「みっともない感じ」になります。
(自分は効率が最大の目的なんだ! と言う人は除いて)



写真はリアドアの「上下の真ん中付近」に付けた例ですが、アンテナ長が1m位あるので、スタイル的に、まあまあ納まっています。
ただし、効率は当然二の次です。

私の場合、利用内容の違うアンテナが2本必要なため、リアドアの左右に1本づつ、同じ形状のアンテナが立っています。
これを見た友人が、「クルーザーみたいだね」と笑ってました。


左下の写真はアンテナベースを取り付けた、裏側の様子です。
このタイプのアンテナベースは、リアドアを挟み込んでネジ止めするもので、ネジがドア裏側に食い込むことを覚悟しなければなりません。

ドアとアンテナベースの間に入れる金属の薄い板が付属していて、これを使えばネジ穴を開けなくてもすむのですが、使っていて緩んだり、 電波の送受信に悪影響がでる場合が多いので、ネジでしっかりとドアに固定することをお勧めします。
しっかり止めていたつもりでも、写真のようにネジが一つ緩んで紛失してしまうこともあります。

アンテナベースからのケーブルは、一旦下に下ろして上に這わせることで、雨の雫を室内に入れません。
ケーブルはクランプでドアに固定しておきます。


 
ケーブルは途中から太くなりますので、ドアに沿って天井部に上げ、 ドアと天井部の接合部でケーブルに余裕を持たせて、車体側の淵に沿って下ろします。



途中、要所をクランプで止めますが、この粘着糊の効き目は良くありません。
ケーブルは、ドアの開け閉めで引っ張られることによる力がかかり、クランプを引っ張るようです。
そこで、カーショップやDIYショップで求めた、プラスチック関係を強力にくっつける、強力両面テープをクランプの裏面に貼りました。



ドアを閉めるとケーブルは見えませんので、まあいいか、と暫くこのままでいました。
その後、たいしたトラブルもなかったのですが、外から見えないケーブルでも次第に気になってきたため、どうしようかと悩みました。

 




   
思いついたのは、「ケーブルは内装の内部を通して見えないようにしよう」、ということでした。
そのためには、一部の内装を剥がさなければなりませんが、たいした事はありません。

左の写真は内装を剥がしたところで、天井近くにある安全ベルトの止めネジを外し、内装部をやや上に持ち上げながら引っ張ると外れます。
そこにケーブルを通すのですが、ケーブルを車両の壁にテープで固定しておくと、内装を戻すときやり易いでしょう。

右の写真は、内装内にケーブルを通したもので、かなりスッキリしています。


アエラスの場合はルーフレールがあるので、写真のネジを有効に使えば、 特別なアンテナベースを購入しなくてもよいでしょう。
ただその場合、アンテナベースに替わる「アンテナ取り付け基盤」を作らなければなりません。
また、ケーブルについては、左はムーンルーフの隙間から取りこみ、右はリアドアから取りこみます。



「ムーンルーフから、直径10mmもあるケーブルが入るのか?」とよく聞かれますが、実は問題無く引き込めます。
ムーンルーフの可動部(ガラス部分)の縁はゴムの板になっており、引き込んだケーブルを実に良く押さえてくれます。
また、ムーンルーフから雨が入るのを防止するため、車体側のムーンルーフの枠は雨水を流すための溝があります。
そこで、アンテナケーブルをこの溝に一旦落とし(と言っても2cm程度の深さですが)、次に、 ムーンルーフ縁に立ち上げて引き込めば雨は全く入りません。
この手法で2年間運用しましたが、全く問題はありませんでした。






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