車内に電装部品が増えてくると、専用の電源ケーブルが必要になってきます。 ケーブルをどのようにして室内に引き込むか、その方法をご案内します。 |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
作業時間 | 数分程度 |
費用 | ほとんど只! |
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私のクルマに、後付けの電装部品がどんどん増えてきました。 アマチュア無線機、CDチェンジャ(10連奏×2台)、広帯域受信機、ルームランプ、バックモニター、TVセット、 ねずみ取り感知機、DC/ACチェンジャ、ノートパソコン、等々 こんなにも機材が多くなると、しっかりした電源が必要になります。 電源の大元は当然バッテリーになりますが、限りある電気ですから、それなりに扱わなければ無用なトラブルの発生源になったり、 場合によっては火災などの事故にも発展するでしょう。 ここでは、バッテリーからのケーブルを、どうやって室内に撮り込むか、その引き回しや注意する点について考えてみます。 |
室内に取り込む電源ケーブルは、太いものを1本引く、
ということもありますが、私はあえて複数本引いています。 左図では赤いケーブルが2本、バッテリーの+極にネジ止めしてありますが、後日、 もう2本増やして合計で4本引いています。 なぜ複数本もケーブルを引くのでしょうか。 それは、1本毎のケーブルに「機器系列」を持たせているからです。 例えば、無線機器に関する電源は1本目、オーディオ機器に関する電源は2本目、等々。 これにより、どこかの1箇所がショートしてヒューズが飛んだとしても、全ての電装品が使えなくなることを防ぎます。 それぞれの線は、線1本毎に1つのラグにしっかりかしめて止め、その上から60W以上の半田鏝でハンダ付けします。 それらを、バッテリーのプラス極に接続している基幹電線のネジに差込み、ナットで固く締めます。 |
直結ケーブルを取り付ける ![]() |
ヒューズを取り付ける ![]() |
バッテリー端子から出た各線には、それぞれ必ずヒュースを入れます。 ヒューズ容量は、そのラインに接続する消費電力により異なりますので、次のように計算します。 実電流値=そのラインに接続する消費電力(W)の合計÷13(13は電源電圧) ヒューズ容量=実電流値×1.5倍(許容値) このようにして求めたヒューズは、バッテリーに極めて近い部分に入れることが大切です。 そして、ケーブルはコルゲートチューブで覆い、熱やキズなどから保護しましょう。 |
以下の作業は、バッテリーにケーブルを接続しないで行ってください。 ケーブルは、運転席側の壁にある貫通穴から運転席に取り込みます。(左図参照) この場所には基幹線がパッキングの中央から入っていますので、パッキングをこじ開けて通すことになります。 ケーブルだけだと貫通しませんので、ケーブルの先に50cm程度で太目の針金をテーピングし、こじ開けたパッキングの隙間から通します。 針金は運転席のインパネ右の裏側から出てきますので、下から覗いて針金であることを確認した上で、力を入れて引っ張ります。 躊躇すると、針金とケーブルとの接続部分に無用な力がかかり、抜けてしまうことがあります。 以前に乗っていた平成2年登録のエスティマも、平成11年登録のアエラスも同じように対処できますので、 エスティマならこの方法で大丈夫です。 また、この貫通穴には直径15o程度のケーブルまでは十分通りますし、分解したり外さなければならない部分も無く、さらに短時間でできるので便利です。 ケーブルを通すとゴムパッキングが「浮いた状態」になりますので、DIYで求めたゴムシートを両面テープで貼りつけ密閉します。 なお、針金はどこの家庭にもある「針金ハンガー」を利用し、吊るす部分を切り取って真っ直ぐにしたものを使います。 これも「お金を掛けないで...」にぴったりです。 |
(概略図) ![]() 施工の例 ![]() ケーブルの室内側の出口 ![]() |
バッテリー直の電源ケーブルに、「安く、奇麗、しっかりした物」があります。 それは、バッテリー上がりの時に、他車から電気を分けてもらうブースターケーブルです。 許容量50A程度の物が900円前後で購入できますので、安く上げるにはピッタリのケーブルです。 ただ、ケーブルの末端処理やヒューズの挿入は自分でしなければなりませんし、 「音ファン」のオーディオ専用電源ケーブルに使用するには、「高いケーブルは高性能」、という考え方をクリアしなければならない問題もあります。 でも、安く奇麗でしっかりしたケーブルは、この他には見当たりません。 お勧めの1本です。 |